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執筆者の写真村上晴彦

新宿 紀伊國屋サザンシアター



柵にひたすらSHINJUKUて書いてある。

 新宿です。紀伊國屋サザンです。劇団仲間さんの定番中の定番『森は生きている』観に行ってきました。サザンは意外にも初見参です。連絡通路抜けてすぐ劇場入口。ロビーはそう広くはないけれど、中はむしろ元祖紀伊國屋ホールよりもゆったりしている気がする。ここもいいけど、元祖の紀伊國屋ホールはいい。何十年と継ぎ足し継ぎ足しして使い続ける秘伝のタレのように、あまたの名作を生み出した時の重みみたいなものを感じるのです。

 ここに至るにはいろいろあって、自転車で走ってたらたまたま劇団仲間の事務所を発見したこと、学生時代に演ったことがあること、サザンシアターには一度行ってみたかったことなど重なって、今回の運びとなりました。ほんとは、年末に観る芝居のような気もするけど、年末から正月にかけてのお話なので、まあよろしいかなと。今日が千秋楽でした。

 その劇団仲間さんは、65周年ということで、ガンダムが今年40年だからもっと古い。そもそも俺の生まれる前からもうやってるじゃん。でもお子様連れ多いし、やっぱ子供向けの芝居なのかな、なんて勝手に思っていたのですけど、そんなこともなく、老舗の意地というか、底力というか、そういうものを見た思いです。

 昔ながらの、たぶんベニヤ板メインのセットだけど細かく作ってあるし、当たり前に衣裳は綺麗だし、役者さんも、突出した個があるというわけではないかも知れないけど、みなさん正統派の演技でアンサンブルもよい。小劇場を見ていると、どうしても少人数のシーンを見ることが多いけど、こういう舞台を観ると、たくさんの人の力の結集と、それがもたらす迫力というものを感じられて良かったです。さすが定番というすごさを改めて感じました。長く愛されるには、それだけのものがあることを改めて認識しました。だから、一度は見るこれからも末永く頑張ってほしいなと思いました。

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