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執筆者の写真村上晴彦

高田馬場 プロトシアター



 床はむき出しのコンクリート、あちこち走るその割れ目を見ていた。写真わかりにくくてすみません、高田馬場(といっても、駅から歩くと結構あると思う) にあるプロト・シアターです。「原型の劇場」と謳っているだけあって、原型をそのまま見た思いがする。

 SUANAさんの、『その他と、その他以外』という舞台を観てきた。実は予約する時、失敗して、二度エントリする羽目になったのだが、先方からはたいへん丁寧な対応をして頂いて、いたく感謝しています。

 たぶん、こういう実験的な試みに、ここのスペースは合っているのだと思う。身も蓋もない言い方ながら、普段パッとしない人たちのちょっとした冒険譚、といったところなのかなぁ。

いいじゃないすか、介護が大変で仕事も大変で娯楽やファッションまで手が回らなくて、十分立派だから、胸張って生きて、と言ってあげたい。若い方々の多くが、自分はその他だという意識で生きているのかしらん?などと思うとちょっと気の毒。

「演劇でも音楽でもないもの」というコンセプトらしいのですが、生歌もあり、お芝居もあり、とやはりそのように感じられました。そこはも一つ突き抜けて欲しいというのが正直なところですんで、歌もお芝居も、それどれ自己主張し過ぎても食い合うのだろうけど、そこの亀裂をどう埋めるのか、いっぱい掘り下げてみたらそれはそれで面白いかも、と思いました。

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