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執筆者の写真村上晴彦

仙台 クォータースタジオ



スタジオの入口です。カレー屋さんの下。

 今回仙台行きに至った最大の原因がここです。仙台の市街地は、想像以上に新しくて綺麗だ。PARCOもある。地下鉄で一駅、むらかみは時間あるからぶらぶら歩いたのですが、五橋というところまで来ると、だいぶ落ちついた感が漂う。その一角にあるのがクォータースタジオという小劇場です。ここに本拠を構えるアクターズ仙台さんの舞台を観に行ってきました。

『Over The Flowers』上演時間一時間弱にして登場人物二人。料金も¥1000と高くない。ここに往復の旅費をつぎこむ価値があるのか、一瞬考えたけど、たまたまつながった縁は大切にしたいとの思いと勢いだけで観に行った。劇場に直接足を運ぶということの意味をかみしめながら。

 高校生二人の日常を控えめに抑えた芝居で描いたものかと思って観てましたが、一人の少女の恋バナから、事態は結構意外な方向に進んでいく。昨今少々話題なLGBT、性的マイノリティかしら。でもその恋はマイノリティであるが故に報われず、暗示的なラスト。絵筆を置いた彼女はどうなるのか?そこは想像するしかない。

 自分が物好きにもはるばる東京から来たということへの感謝もあったのだろうと思う。それでも、アクターズ仙台、思った以上にダンディな中澤さん、笑顔の素敵な作者の藤川さん、高校生でも通用する主演の真木さんほか、皆さん温かく迎えてくれて大変感謝しています。だから、時間とお金があればまた行きたいと思った。

 中澤氏から聞いた話。仙台で活動する団体や劇場は今もいろいろあるけれど(実際、むらかみのTwitterにもいます)、震災を境にその数は減少してしまったのだとか。改めてその傷跡の大きさと、今後のたくましい発展に期待したいです。

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