top of page
執筆者の写真村上晴彦

中野 芝居砦・満天星



ここが入口。扉を開けると結構な異世界が。

 東中野と新井薬師と中井の間くらい、結構微妙な位置にそれはある。新宿梁山泊さんの拠点劇場、芝居砦・満天星に超久しぶりに行って来ました。とにかく細い路地の奥のほう、古いマンションの下にあるという何となくなイメージしか残っちゃいなかったのですが、木を使った内装は結構落ち着いた雰囲気で、「え、こんなだったかな?」と思いました。扉をくぐるとたくさんの公演ポスター。昔、梁山泊さんの舞台は結構観たので懐かしさも感じる。カフェスペースのようなくつろぎ空間もあり、無料なマッサージチェアまで置かれているという行き届き方でした。

今回は、大衆社リーディング公演 近代能楽集『弱法師』『邯鄲』という舞台でした。演出家が新宿梁山泊の方だからここでやるのかな、でもそれは個人的にいろんな思いが重なって良かった。「リーディング」とは言いながら、役者さん本を持ったりはしますが、衣裳も着て、道具も使って、だいぶ通常の演劇に近い。リーディングって一言でいっても幅がありますのでね。最近よくイベント行われる。三島由紀夫とか、古い戯曲も最近よく取り上げられるような気がする。

 どうしても現代人は現代人の視点で見る。「我田引水」と言っちゃえばそれまでですけど。古い戯曲とはいえ、何だかとっても今日的なものを感じながら観てました。視覚障害の青年は、PTSDも発症しているのかしら、とか、枕だいじだよねー、とか。

去年うちのリーディングで三島由紀夫取り上げた時も思ったんですけど、時代を経てなお輝きを放つ三島作品の奥深さを見たような気がする。

閲覧数:105回0件のコメント

最新記事

すべて表示
bottom of page