top of page

武蔵小山 スタジオハコス



外観です。見つけるまでは良かったのですが。

 東京でも南の方です。大体は、北西部に生息しているむらかみとしては、だいぶ足を伸ばした感じ。なぜこうなったかというと、こちらで公演をされるルート360の横澤英一氏とTwitterを通じで知り合ったからです。日曜日だし昨日とは打って変わっていい天気だし、開演時間は三時だし、遠足気分で出かけました。途中、目黒不動に寄り、さらに林試の森公園を横断するとそこにありました。その後、時間余ったので付近をブラブラしてたら道に迷いましたけど。

 で、ルート360さんの『おかえり』を観て来ました。だいぶ迷走したけど、約束通りちゃんと開演前に着いたので一安心ですわ。

 ここ、何メインなんだろう?普通の劇場ではないところで、役者と観客が近い状況下での上演をコンセプトにしているそうでして、フラットスペースです。だから、後ろの席は見づらいと言えば見づらいわけで、小劇場慣れてくると、別に見えなくてもいい境地みたいのがあって、前の人の頭見ながら後は想像する、みたいなこともやるにはやるんですが、コレ、あんまお薦めはできないかなぁ。昨日「演劇お茶会」というのに行って、演劇もっと盛んにするにはどうしたらいいんだ?的な話題も出ましたが、「小劇場は見づらいのも醍醐味なんだよ」じゃ、初めての方呼べないよなぁ、とかちょっと複雑。

 見やすい席がいいなら、早く来て一番前座ればいいじゃん、と思うでしょ。でもここの芝居は、縦長のスペースの正面奥が一応舞台ながら、右真横にもアクティングエリアがあって場面が入れ代わるもんで、一番前と思って安心すると思わぬ落とし穴があるという趣向。どうせだったら、パイプ椅子じゃなくて丸椅子にすればいいのに、とちょっと思う。セルフステージアラウンド。でもそしたら椅子と椅子の間にスペース必要になってキャパ下がるから駄目かぁ。

 売れない女流漫画家さんが、同居(なのかな?)のおじさんの若かりし頃の物語を題材とすることで浮上のきっかをつかむこの物語。でもおじさんの昔話は、周囲の望まぬ方向に展開し、それでも主人公はおじさんのために反対や打ち切りにも負けず、自分の信じる作品を描こうとする。で、「おかえり」。言葉足らずだけど。

 若い役者さんたち多くてまだ荒削りではあるし、声はどうなのかな、楽日で、場内乾燥するって言ってたから、喉にダメージあるのかな、というのは聞いてて心配にはなった。でも舞台の近さもあってか意気込みは感じました。

 現実の世界をメインとして、脇では主に漫画の登場人物が何だか漫画のコマ割り的な背景の前で動き回る。それが舞台の進行と共に逆転していき、最後現実に帰ってくるという手法は素朴に物理的なものかも知れないけどよくできていると思った。やや出来過ぎな感はあると思う

けど、一発で決めるシンプルなラストは個人的には好き。

© 2023 by Name of Site. Proudly created with Wix.com

bottom of page