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執筆者の写真村上晴彦

東長崎 てあとるらぽう


 2021年最後の観劇がこちらになりました。結構久しぶりなてあとるらぽうです。たまたま近くに住む知人からこの界隈で観劇をとの希望がございまして、まーうちからもそこそこ近いし。そんな中でたまたま見つけた公演です。The Vanity'sさんの「怪勿」見に行ってきました。

 なんなんでしょうか、「怪勿」って、副題がmonsterてなってるから、たぶん「かいぶつ」で合ってるらしいです。一般的な「怪物」でなくてこの字をあてているのは何でだろう?と思ったけど、そこまではよくわからなくってすみません。

 舞台は白を基調にシンプルで前見た舞台の時よか広く感じた。芝居の前、前説とかなくて、Qと共に始まるという、これまたシンプル。実は終演後も、挨拶などなく黙礼のみで役者は退場、というスタイルも最近にしては珍しさを感じました。前説とかあんまり好きでない自分としては、こういう潔さは好き。

 「音楽劇」となってまして、ピアノ(もしかしたら電子楽器だったのかも?と後で連れと話した)の生演奏に歌が散りばめられる。生演奏は良いと思うし、「音楽劇」の厳密な定義というのはなくて、そこの配分とか使い方というのは、好みの分かれるところかもと思う。

 演奏家に、女性の役者さん三人で、それぞれがそれぞれの事情を抱えている。上演時間一時間程度で、シンプルに長すぎないのはいいんだけど、やれること盛り込みすぎたかも知れないなと思う感はなくもない。

 どうも、この舞台は、三つある女役を三人の女性が各公演毎に入れ替えて行うスタイルらしく、三人が三人、三役全部の台詞入れて役作って、そうした苦労などを考えると、それも上演時間に影響しているのかしら、と思った。試みとしては面白いとは思うし、他のステージはどうだったんだろう、とか気にもなりますけどね、実際、一度しか見ない客にとってみればその一本が全てなわけで、準備でかかる苦労に比して、それを観客に伝える、という点では難しさもあると感じました。

 ともなく、2021年の観劇もこれでおしまいです。来年はどんな年になるのか、不安もありますが、楽しみです。どうぞ皆さんよいお年を。

 

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