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執筆者の写真村上晴彦

王子 王子小劇場


 むらかみとしては、大変珍しいことに、昼夕とハシゴです。今度は王子小劇場に、劇団フェリーちゃんの『青幻海果』見に行きました。こちらは出演者である原田氏から案内を頂いたものの、その前の寺島氏の舞台やらうちの舞台やらとの絡みで日程が合わず、大塚から王子への移動なら都電一本で楽だろうとの思惑からちょいと頑張ってみました。

 冒頭の歌がお上手。登場人物たちがみんな出てきて幻想的な空間を演出する幕開けは良かった。やはり人が舞台を埋め尽くさんばかりにいるのは素朴にいいと思う。徐々に個々のエピソードに移行していくので、中盤以降再び収斂してってくれたらもっと盛り上がったのかもとは思いましたけど。むらかみの勝手な思いでもっと明朗な冒険譚的なものかと思ってたら意外にダークな内容だった。千秋楽だったし、もうちょっとお客さん入ったら良かったのになあ。ラスト礼すらなく暗転後即客電という潔さはちょっと意表を突かれたが、こういうのはわりと好き。

 二時間くらいあるので、椅子がもうちょっと柔らかいとありがたいなぁ、とか連チャンの身では思いましたが、まあそれはご愛敬。若い頃はともかく、中学生の芝居を一日八本とか見た経験はあるけど、小劇場をハシゴした記憶はほぼない。でも、一本目が12:30で、散策したり食事したりの時間があって、二本目17:00というパターンはわりとありがたかったし、遠足気分でちょっと楽しかったです。またやるかというとわからないですが。

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