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執筆者の写真村上晴彦

江古田 ワンズスタジオ


 夜は五時過ぎるとすぐに暗くなる。坂口氏から案内をもらったので、江古田にあるワンズスタジオで、劇団一の会さんの『告白』観に行ってきました。近いのがいい。この日は雨予報のはずが結局降りはしなかったことも幸運だった。舞台の方は大変だ。客席と舞台の間には透明シート。空気清浄機も新たに購入したらしい。席間もあけている。正味1時間50分程度の舞台で、途中休憩もあった。こういう状況はしばらく続くのだろう。それでもお客さんを呼ぶのは大変なのかなと思う。

 奥に二面のスクリーン。角材を組み合わせてこれ人力だと仕込み結構な手間だろうなと思うよな廃墟感漂う舞台に作り上げている。この心意気はよいなと思う。これ書いてる頃はまだ本番続いてるので、お値段¥2000だし観に行って確かめたらいいと思う。だから、中身についてはあまり書かないけど、コロナで大変な今に東日本大震災。映像と舞台と交互に語られる。どうも、それぞれ別の作品であるようだ。透明シートの向こうに、映像が流れる。なんだかとっても遠くに感じられる、それがあの震災の現在なのか、と思ってみていた。構成が正しいのかどうかは評価分かれるかもしれない。説明的になり過ぎない程度に、でも予備情報は与えられても良かったかもしれない、というのは素朴に一観客の感想。でも、短いシーンの挿入なりに、坂口氏はじめ生身の役者が出てくるとそこには安心感あった。チャレンジはいろんなところで、これからも続いて欲しい。

 この先何年も何十年も経つと、コロナのことも忘れられて、何事もなかったかのように舞台は上演されるようになっていくのかもしれない。その時、劇場が、芸術が、舞台が存続すら危ぶまれるくらい苦労したこの時代のことは語り継がれていくことは必要なんだろうかと思った。


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