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執筆者の写真村上晴彦

神楽坂 メルシアーク神楽坂


 外は桜。舞台にも桜。でも惜しいことに客席は自粛のためか閑散としている。実は、むらかみの周囲でも、七月予定の公演が見送りとなってちょっと困っている。今、公演側も劇場側も必死にできることを模索している。ここは、メルシアーク神楽坂。劇場オープンから何かと縁のある劇場なので、劇団メルシアークさんの『追憶のセプテット』観に行ってきました。これまでは何かしら手伝いをしていたが、今回はゆっくり座ってみた。「

 セプテット」知らない言葉。音楽でいうところの七重奏、または七人編成のグループ、といった意味らしい。登場人物にスタッフさん等加えての七重奏、という意味なのか?相変わらず小峯氏の操る言葉はちょっと難しい。芝居の中身はそこまでではない。ある種暗示的な主人公の切ない過去と、劇団、そして劇場の歴史をなぞっているかのようで、ある程度経緯を知っている身としてはわかりやすい。

 これでもう十回目の公演、元々照明は充実しているところなのですが、道具も芸が細かくなってきたなと。ある程度本番を重ねてきた役者間のやりとりもだいぶ練れてきた感がある。継続していくというのは大事なんだなと改めて思う。実はとっても難しいことなのだが、ある意味単純な、続ける、ということすら今危機にさらされている。関係者の努力とは関係のないウィルスという脅威によって。とにかく今は、これが過ぎるのを待つしかないのか。だから、一個人としてできることはやっていこうと思った。

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