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執筆者の写真村上晴彦

コロナ禍でやる舞台 その5


 今、舞台をやろうと思った時に結構ネックとなるのが、飛沫防止もさることながら席数を半減させた場合の収入源ではなかろうか。その点でいうと、うちの「ぷち✕2夏まつり」は、興業としては全然成功していない。てか、全てぷち✕2の負担である。

 それでも、舞台に立ちたい希望のある方にその機会を与えたいとの思いから参加料は無料、元々無料公演のつもりだったので当然サポーターも無料です。公共施設は、入場料を徴収すると使用料が上積みされるケースが多々ありまして、ここもそうだったので。募集は「むらかみ劇場2」内をはじめとして、いろんなところに出した。古谷氏の練馬大根一味さんや田代氏の劇団サムさんは直接むらかみが誘ったが、あとは、Twitter経由でおしうみさんが、ジモティーから会田氏、こりっちから原田氏といろんなところから応募があって、全六団体と陣容は整っていった。

 しかしここで、あまり起きてほしくなかった事態が起きる。6月は二桁で推移していた都の新規感染者数が、徐々に増え出し、7月はじめには再び百を超える。「劇場クラスター」なんて事態も発生した。飛沫感染や接触感染に加えて、空気感染の可能性も指摘され始めた。幕間10分でやろうと思っていたが予定を変えて20分とした。おかげで13:00に開演して終了は18:00過ぎ、という長丁場にはなった。

 そこは経済との両立という理由なんだろうが、有効な対策がスピーディに実施されることもなく、感染者数は増加の一途をたどる。8月になるころには、五百に届こうかという勢いになってしまっていた。新型コロナの拡大に加えての猛暑、心が折れない要素はあまりない。正直、これはムリかな、と何度も思ったし、そんな中で芝居を創るというのも、なかなか気持ちが乗らなくて苦労した時期もありました。

けど、施設が利用停止にならない限りは無観客になっても舞台は実施しようと決めてはいました。で、GO TOから東京が外されたり、お盆の帰省自粛などなどありまして、ようやく感染者は微妙ながら減少に転じていく。あとになって振り返ると、7月末がピークだったというお話なんですけどねー。

その6につづく。


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